調査されやすい業種は?

税務調査に入られやすい業種と会社のパターン、その理由について解説しています。

税務署が調査に入る会社のパターン

税務署はやみくもに調査を行うわけではありません。調査が行われる会社にはある一定の傾向があります。

代表的な特徴をご紹介しますので、当てはまっていないかどうか確認してみましょう。

設立して3期程度の確定申告を終了した会社

税務調査は設立してすぐの会社には税務調査は基本的に入りません。だいたい設立3年以降の会社が税務調査の対象になりやすくなります。

また大体の企業は設立してから10年以内には一度は税務調査が入りますが、これは税務調査により、その会社がどのような事業をしているのかを把握するためで、脱税を疑って税務調査に入るわけではありません。

前回調査から5年以上経過している会社

確定申告で特に異常な計数もなく、資料などにも瑕疵が見られない会社は通常税務調査から外れますが、前回調査から5年以上経過し、売上金額や申告所得がある程度ある会社に関しては、定期調査の意味で税務調査の対象になる場合があります。

以前の調査で大きな追徴課税を受けた会社

前回の調査で脱税行為を行い、大きな追徴課税を受けた会社は是正状況を確認する必要があり、以後も税務調査の対象になります。

また一度脱税行為をした会社は再び脱税行為をすることもあるので、再チェックを受ける意味合いもあります。

売上や粗利益率などが大きく変化している会社

売上が前期に比べて大きく増加しているのに対し、営業利益や申告所得が減少していたり、経費が例年よりも多い会社は税務調査の対象になる可能性があります。

売上の計上時期を変更している会社

売上を計上する時期が不自然に変更されている場合は、利益を上げた時期をずらすことで税務調査の対象となりやすくなります。

過度に経費が計上されている会社

過度に経費が計上されていると税務調査が入りやすくなります。

特に突然経費計上が多くなったり、同業他社よりも経費が多い場合は要注意です。納税を低く抑えようとしていると見なされることがあります。

大きな利益を出している会社

大きな利益を出している会社は、税金を取りやすいので、それだけで税務調査の対象となりやすい傾向にあります。

これは税務署には「どれだけ追徴課税を取るか」といった使命があるためなので、大きな利益を出している会社は、大きな利益を出しているからこそ、会計処理の際に細心の注意が必要です。

急激に事業規模が拡大している会社

急激に事業を拡大している会社は納税漏れが起きやすいので税務調査に入られやすい傾向にあります。

赤字の場合でも税務調査の対象となる場合もありますので、会計処理には最新の注意が必要です。

現金収入の多い会社

現金収入の多い会社は売り上げの不正計上がしやすく、不正な領収書の利用もしやすいので、税務調査のターゲットになりやすいといえます。

売り上げの小さなお店でも証拠があれば追徴課税されます。

内部告発があった会社

内部告発をする人はさまざまで経営者の身内や社員などからの内部告発が起こることもあるようです。内部告発は税務署が最も欲しがる情報で、内部告発から税務調査に発展するケースがよくあります。

内部告発により税務調査をされないよう経営者は親族から嫉妬を受けない、社員の恨みを買わないなど注意する必要があります。なによりも税理士の指導の下、正しい経理処理を心掛けることです。

テレビ、新聞、雑誌、ネットなどメディアに取り上げられた会社

テレビ、新聞、雑誌、ネットなどメディアに取り上げられ、世間で有名になった会社は売り上げが急激に伸びるケースが多く、税務調査の対象となりやすいです。

急に有名になった会社は、よく目立ち、税務調査に入りやすいという側面もあります。

実体のない関連会社がある会社

脱税をしている会社には、利益をプールするためにコンサル会社などの関連会社を立ち上げるケースは少なくありません。

こうした会社は実質的に活動していないにもかかわらず、多くの利益が出ているので追徴課税を取りやすく、税務調査の対象になりやすいです。

取引先が税務調査された会社

取引先が税務調査された場合に税務調査に入られることも少なくありません。その際は取引先の売り上げに対して経費、数量、単価などが一致しているか調べられます。

税理士を通さず確定申告をしている個人事業者

株式会社などの法人では稀ですが、個人事業主の場合は売り上げが1,000万円を超えていても確定申告の際、税理士を通さず自分で行う人が多くいます。

こうした場合、節税行為も稚拙で書類にも不備が多いなど、税務調査の対象となりがちです。

ある特定の経費が突出して多い事業者

個人事業者によるあるケースですが、年間の売り上げに対し、交通費や接待交際費などが突出して多いことがよくあります。

特に個人事業者の場合は接待交際費が全額経費に入れることができるので、税務調査のきっかけとなりやすいといえます。

不正発見割合が高い業種は要注意

税務調査はどのような会社でも入る可能性がありますが、すべての会社を調査することは不可能なので、ある程度ターゲットを絞り込みます。

例えば、過去に不正のあった会社は調査の間隔が短くなるという傾向が見られます。ということは不正が多い業種は税務調査の対象になりやすいと考えられます。

注意すべき10業種

国税庁が発行している「平成26事務年度 法人税等の調査事績の概要」のデータによれば、不正発見割合高い10業種は以下のような結果になっています。

  • バー・クラブ…57.1%
  • パチンコ…29.6%
  • ホテル、普通旅館…28.2%
  • 廃棄物処理…27.3%
  • 一般土木建築工事… 27.2%
  • 職別土木建築工事…26.4%
  • 土木工事…26.2%
  • 自動車修理…25.6%
  • 貨物自動車運送…25.1%
  • 管工事…24.1%

これを見ると不特定多数の個人を相手に現金商売をしている業種が多いことがわかります。会社同士の取引と違って、注文書や請求書を発行するわけではないので容易に売上の操作ができてしまうからです。

また土木・建築関係は日雇い労働で現金で報酬を支払っていて管理していなかったり、そもそも申告をしていないといったケースもあります。

この表に中に入っていなくても現金取引が多い業種は税務調査のターゲットになりやすく、事前通知無しで調査に入ることもあるので要注意です。

景気がよい業種や実態の掴みづらい業種は狙われやすい

税務署では、毎年どの業種を重点的に調査するかを決めています。不正発見割合が多い業種以外で対象となりやすいのは、景気がよく売上・利益が伸びている業種です。調査側からすれば、いかに効率よく税金を徴収するかを考えますので、赤字続きの業種より時代の波に乗って儲かっている業種の方を選びます。

特需が見込まれる業種は狙われやすい?

景気は変動しますし、毎年儲かっている業種も異なりますので、特定の業種をピックアップすることはできませんが、今後は2020年に向けてオリンピック特需が期待できる業種は狙われやすいと考えられます。

副業・小遣い稼ぎも対象になる

また、インターネット通販やアフィリエイト広告による売上など実態が掴みにくい業種に関しては国税局でも専門調査チームを組んで税務調査を強化しています。副業としてお小遣い稼ぎ程度に考えていたものも、軌道に乗ってある程度売上が見込めるようになった場合は、しっかり帳簿を付けて確定申告をしておくことが必要です。

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まとめ

税務調査に入られる会社には、それなりの傾向があることが良くわかりましたが、税務調査が入っても脱税行為をしていなければ何の問題もありません。税理士の指導の下、適正な会計処理をし正しく帳簿を作成していれば、何の不安もないのです。