調査の時期

いつ頃に税務調査が入るのか、確率の高い時期とその理由について解説しています。

税務調査が入るのは毎年秋頃がピーク

あらかじめ税務調査が入る時期がわかっていれば準備もしやすいのに、と考える方は多いのではないでしょうか。残念ながら時期については決められていません。

しかし、毎年9月~11月が税務調査のピークと言われています。なぜでしょうか?実はその時期に行われるのには理由があります。

年間の税務業務の流れ

まず、年間で行われる税務署業務の流れを考えてみましょう。

2月~3月

2月16日~3月15日には個人事業主の確定申告があります。e-Taxや還付申告であれば1月から受付けしていますので年明け前半は忙しくなります。噂レベルでは1月から2月中旬にも税務調査があるという話がありますが、確率的には極めて低いと考えてよいでしょう。

5月~6月

個人の確定申告・所得税納付が終わると、次は企業の決算があります。多くの企業では3月を会計年度末にしているため、税務署は5月~6月は決算処理に追われて年間で一番忙しくなります。この時期は総動員して業務に当たりますのでわざわざ税務調査を行うことは考えにくく、確率的にはほぼ無いと言ってよいでしょう。

7月

企業の決算時期のピークが過ぎると税務署は6月に年度末を迎え、7月に人事異動が行われます。新体制になってバタバタしているため7月も税務調査は行いません。

8月~11月

新年度になってお盆休みも終わり、業務が落ち着く8月末くらいから徐々に税務調査が始まり、9月から年末に向かう11月頃までがピークになるというわけです。

もし税務調査のための対策を立てたり準備をしたいと考えるのであれば、秋になる前に片付けておくのがよいでしょう。逆に9月~11月頃に税務署から何の連絡もなければ、その年は税務調査は入ることはなく安心できるとも言えます。

もっとも毎年正当に申告を行なっていて、脱税になるような処理をしていなければ、いつ税務調査が入っても恐れることはありません。毎日の積み重ねがいちばん大切ですので、日頃から税理士とよく相談して正しい経理処理を心がけましょう。

税務調査の頻度は少ない

平成26年の統計では、税務調査は法人の場合で3.2%個人の場合で1.1%しか実施されません。つまり、96.8%の企業と98.9%の個人は調査されていないのです。

調査頻度は、税務調査で大きな指摘を受ければ最短で3年間隔。ほとんど指摘を受けなかった場合には、5年から10年来ないことも多いようです。ですから、初めて税務調査を受ける場合、特に大きな指摘を受けなければ、あまり問題ありません。

>>税務調査に強いおすすめ税理士事務所を見る

初めての税務調査、やっておくべきこと、注意すべきことは?

企業経営を行っている経営者の方の中には、税務調査に対して不安を抱いている方も少なくないと思います。税務調査はその企業や団体が納めるべき税金を適正に納めているかをチェックするために行われるもので、いつ自分の会社が調査対象となるかはわかりません。明日電話がかかってくる可能性もありますし、逆に10年ほど音沙汰がないこともあり得ます。企業ごとに税務調査が入る頻度は様々で異なるのですが、調査に入る時期やターゲットはどのようにして決めているのでしょうか。

実際に調査を行う国の機関は税務署であり、ここで具体的な調査対象を選定しています。企業はその特徴ごとに区分けされ、多額の不正経理が怪しまれている企業は継続管理法人、不正に関わっている可能性が高い企業などは循環接触法人などと称されて要チェックとされます。このようないわゆる怪しい企業に対しては、3年に1度といった比較的高い頻度で調査が行われることが多いです。また、経営陣が大幅に変わったり事業規模が変化したなど申告内容を明確に確認しなければならない企業は周期対象除外法人となり、こちらは長期的に見ていく必要があるため10年ほど経過してはじめて調査が入るということもあります。

税務署が調査を行うか否かを最終的に判断する際には、企業が行っている税務関係の申告状況を確認することになります。ターゲットになりやすい特徴としえては、まず黒字が続いている企業が挙げられます。税金を正しく納めていない赤字企業に調査を行ったとしても、赤字を出している以上不足している税金を納められずに倒産してしまう可能性もあります。これでは調査に入った意味が無いため、黒字続きで懐が豊かな企業の方が調査対象に選ばれやすくなります。もちろん、赤字だからと言って必ずしも調査対象にならないというわけではないので、油断は禁物です。

近年急激に売り上げや収益が伸びている企業も、経営者が利益確保のために売り上げの申告漏れなどを意識的に行ってしまうこともあるため、調査対象とされる確率が高まります。この他、非経常的とされる経費が異様に発生しているような企業の場合も、退職金の支払いが多額に上ったり貸し倒れによって経費計上が増加し、純粋な利益が少なく見えているケースもあるためチェックされやすくなります。他にも様々なポイントがあり、それらに該当している項目が多ければ多いほど、調査対象になる可能性が高いと言えます。

いざ調査が入ると、どんなポイントを調べられるのかも知っておくことが大切です。最初にチェックされるのは、売上計上の金額はもちろん時期に不審な点が無いかという点です。交際費や在庫、売上の計上ミスもよく見られるので入念に調べられますし、実際には働いていない架空の人件費を計上していないかも注意する必要があります。税務関係は素人には分かり辛いこともあるため、故意に不正を働いたとあらぬ疑いをかけられないためにも適正な処理をしていくことが重要となります。そのためにも税務処理は企業内の担当者だけで行うのではなく、経験豊富な税理士などの専門家に依頼して普段から間違いがないかチェックしてもらうようにしましょう。

税務調査対策として最も大切なことは、課税対象となる内容について法律に基づいた正確な知識を持っておくことです。正確な知識と正しい証拠を揃えて置けば、その税務処理に不審な点がなく正当なものであると証明することができます。例えば、取引先と食事をしたのであれば領収書に相手の企業名や氏名などをメモ書きしておいたり、無くさないようにしっかり保管しておくなどの心がけが欠かせません。正当な証拠があれば調査担当者から疑いの目や不当な追徴課税を課せられる心配も無いので、企業内でこういったことに対する意識を周知徹底させるようにしましょう。

おすすめ税理士事務所3選